第一回ゲスト
鈴木拓(ドランクドラゴン)

PTA、第一回目のゲストはドランクドラゴンの鈴木さん。
とにかくオヤジらしさの欠片も見せないこの人。
家で子供とどう接してるんだ?
そもそも子育てとかしてんの?
説教とかしてんの?

脱ぐと異常に良い体の鈴木さん。
意外とオシャレな鈴木さん。
テレビの収録というプレッシャーに負け、胃に穴が開いた鈴木さん(出番無いのに)。
胃に負担をかけないよう、弁当の代わりに、パンを水に浸して食っていた鈴木さん。

プライベートが一切見えない鈴木さんのオヤジ論を探っていきます。

P.T.A

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ただの肉の塊にしか見えなかった

大井
ざっくり言うと僕も子供がいるんで、子供を持つお父さんに話を聞こうっていう企画なんですけど。テレビではあまり出さないじゃないですか。
鈴木
そうですねえ。息子がどうしたこうしたっていう話はあまり話さないですね。大井さんのお子さんはおいくつでしたっけ?
大井
1歳6ヶ月です。
鈴木
もうだいぶ喋ったり笑ったりはするようになりました?
大井
そうですね、笑ったりはしますね(笑)。こっちの言ってることはなんとなく分かんだろうなってくらいの感じですけど、「あれ」とか「それ」とか「おいしい」は言うようになりましたね。
鈴木
じゃあ、結構楽しくなってきたんじゃないですか。僕は子供ができた頃とか全然楽しくないというか、可愛くもなんともなかったんで(笑)。始めのうちはですよ。女性っていきなり母親になりますけど、男の場合はなんていうのかな……子供と一緒に大人になっていく感じなんですよ。そうですよね?
大井
そうですね。会話というか、意思の疎通がなんとなくとれるようになってからですよね。鈴木さんのお子さんって、いくつなんですか?
鈴木
僕のところは3才ですね。
大井
じゃあ、鈴木さんがテレビに出てるのとか分かるんですか?
鈴木
分かりますね。塚っちゃんを見て「あれ? 父ちゃんはテレビ出ないの?」っていっつも言ってますね。
大井
「父ちゃんは出ないんだよ」って(笑)。
鈴木
ずーっと無視してます。そしたら偉いもんで子供がその空気を察して、塚っちゃんが出てても、正面向いて黙ったままテレビ見るようになりましたから(笑)。
大井
お子さんが産まれたときって、鈴木さんがいくつのときでしたっけ?
鈴木
28歳ですね。
大井
子供が産まれるときは子育てする自信があったんですか?
鈴木
いや、まったくないですね。
大井
僕も子供が出来たときはものすごく不安でしたね。芸人とか作家もそうですけど、水商売じゃないですか。二十歳までコイツを育てられるのかなっていう。
鈴木
それは今も恐怖としてありますね。だから、塚っちゃんには「子供が二十歳になるまで解散しないでくれ」って言ってます(笑)。「アイツの成人式の姿を見てえんだ」って(笑)。いや本当に不安ですよ、そこはもう。
大井
でも産まれた頃は、ドランクドラゴンとしては人気も上がってきてるときですよね?
鈴木
そうですね。で、今ちょっとずつ下がってきて……ってそんなわけないでしょ(笑)!
大井
塚地さんが上がっていって、鈴木さんがこう……分岐点ですね(笑)。
鈴木
いやだから、そんなことないですよ! どっちも上がってますよ、バーターでねじり込んで(笑)。でも、ホンットに恐怖でした。だから、産まれたときに可愛くもなんとも思えなかったのには、そういう理由もあって……ただの肉の塊にしか見えなかったですもん(笑)。泣こうがわめこうが。でも、首が据わって寝返りが出来るようになって、笑うようになって立ち上がってくるとだんだん可愛くなってきたんですよ。
大井
呼んだら来るとか、そういったことから可愛くなってくるんですよね。
鈴木
今じゃ帰って来ると「父ちゃんお帰り!」ってガっと抱きついてきて(にやける)。今日もそうだったんですけど、家を出るときは「行かないでくれ」って泣いて、ものすごい辛い思いをして出てきましたから(笑)。
大井
「父さん、行って来るよ」って(笑)。
鈴木
そうですよ。こっちも泣きそうになっちゃって。産まれた頃と全然違いますね。
大井
子供と一緒に外に出かけたりすると、「あ、ドランクの鈴木だ」とかって言われないですか?
鈴木
ああ、なりますね。でも「なんだろう?」っていう感じで、あんまり分かってないんですよ。アンガールズの田中とかも一緒に遊んだりするんで、テレビで見てる人が近くにいるっていう状況が当たり前になってきてるんでしょうね。
大井
お父さんの仕事が特別だっていう感じは。
鈴木
ないですね。仮面ライダーの「電王ショー」に行ったときも、大人が僕に挨拶に来るから、なにかのヒーローだと思ってるみたいです(笑)。電王との握手タイムでも、電王が僕に気付いて、子供と握手する前に俺に握手してきちゃったんですよ。しかも、仮面の奥で「あ、鈴木だ」って言うのが聞こえちゃったんで(笑)。
大井
とにかくお父さんは特別だ、とは思ってるんですよね。
鈴木
はい。それがどういうことかっていうのは分かってないから困ってますね(笑)。
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