P.T.A
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俺はここぞ!っていう時に出ていくパターン

大井
子どもとはどう接してるんですか?
設楽
「これなに?」とか「それ面白いの?」とか普通に喋る感じで、赤ちゃん言葉みたいなのでは喋らなかったかな。
大井
小さい頃から変わらない接し方なんですね。特別にどっか遊びに連れて行ってやろうとかはしないんですか?
設楽
仕事の都合もあるから、常に一緒っていうのは出来ないけど、公園行ったり、飯食いに行ったり、正月休みは旅行に行ったりとか。
大井
中川家の剛さんとか家族でキャンプに行ったりするじゃないですか。
設楽
それは相当スゴイと思う。
大井
「高尾山に登って来ました」とか言ってました。
設楽
でも、うちの奥さんはすげえ外に出掛けてますよ。うちの子『崖の上のポニョ』を3回も観てますからね。3回のうち1回は俺も観に行きましたけどね。隣でこの後こうだとか、あの人はこうだとか全部言っちゃうの(笑)。
大井
6歳だと映画とか行けるからいいですよね。
設楽
ちょっと大きくなって行動範囲が広がったというか、ご飯屋さんとか行っても騒がないし、「静かにしろ」って言ったら静かにしてるから。
大井
ああ、大人しくしてくれるのはいいですね。
設楽
でもやっぱり、買い物とかよりも公園のほうがいいみたい。六本木ヒルズとか表参道ヒルズとか連れて行ってもねえ(笑)。まあそういうところによく行くんですけどね。
大井
設楽さんって子どもに怒るんですか?
設楽
俺はここぞ!っていうときに出ていくパターン。
大井
普段は奥さんが怒って、「パパに言うよ」とかですか?
設楽
うん、そうするとビビっておりこうになる。「パパに言うよ」っていうのは今でも使ってますね。昔何回か怒ったときの記憶があるんだと思う。そんなに怒らないけどね、普段は。
大井
僕は面倒臭いんですよね。ごはんも食べなかったら食べないでいいじゃんかって思うんですけど、奥さんがすごい怒るんですよ。それで僕が怒らないことに対してもすごい怒るんですよ。いざ出掛けるぞっていうときに、積み木とかを片付けてなくて、「片付けろ」って言うんですけど全然片付けないんです。で、面倒臭くなってくるんです。俺がやったほうが早いし、ダメなんだろうなって思いながら全部やっちゃうんです。どれくらいの強さで怒っていいのかもわからないし。
設楽
うちも細かくキーキー言うところは奥さんがやってて、マックス追い込められて泣いちゃったときに逃げるところがこっちになってる感じ。で、”人として”みたいなところとか、これは正さなきゃ!みたいなところだけ、「なんで怒られてるかわかってるの?」「こうだからダメなんだよ」って理由をちゃんと説明しながら怒る感じですかね。
大井
そのとき、娘さんは泣いてるんですか?
設楽
泣いてる。子どもだから、すぐ泣くじゃないですか。最近でこそ、そんなに頻繁に泣かないですけど、女の子は突然泣き出すから。こないだも飯食いに行って、急に泣き出して。どうしたのかなと思ったら、店に行く前にピザを頼んで少し食べてたみたいで、お腹いっぱいだったけどもったいないからって無理して食べて、しばらくしたら「ピザが食べたかった」って泣き出して。それは怒るとかじゃなくて、「そういうときは言えばいいんだよ」って。泣く意味のわからないときがある。
大井
確かにそうですね。あと、一回スイッチが入っちゃうと手が付けられない泣き方をするときがあるじゃないですか。根気がある人は怒り続けると思うんですけど、それがもう面倒臭いっていう。怒るときは、大声で怒るんですか?
設楽
感情をむき出しにしちゃったのは、俺が寝てるときに走ってジャンプしてきて、膝が股間に入って「えっー!!」っつって、起きたときくらい。そのときは「イッテえな!」って、怒っちゃった。それ以降はしないですけど。
大井
でも、多少罪悪感ありますよね。なんかイヤな気分。
設楽
うんうん。あとは淡々とちゃんと言う。
大井
設楽さんに淡々と言われたらたぶんイヤですね。逃げ道を塞いでいくイヤなタイプ(笑)。
設楽
うん、すっげーやな奴(笑)。日村さんはけっこう激情型というか、ポーンと怒るんだけど、俺はなかなか自分の中での怒りが沸点に到達しないというか。そういう人になりたいんだけどね。
大井
子どもに対してもそういう怒り方(笑)。
設楽
ちょっと大きくなってからじゃないと、頭叩いてもなんで怒られてるのか、わからないっていう話を聞いて、小さい頃はとくにそんなに怒らなかったですね。
大井
僕はどうしても、他の子と遊んでると比べてしまうんですよ。例えば、娘と同い年の子が数字とひらがなを読めてんのに、うちの子は全然読めない。この差がいつか埋まるのかどうかっていう不安は若干あるんですよ。その子は行儀も良いし、座ってきちんとご飯を食べれるのに、うちの子はごはんが嫌いですぐ残すとか。箸投げちゃったりするし、「箸投げちゃダメだろ」って言うんですけど、泣き出したりするから最後は放っておくんですけど。教育の仕方がわからないんですよね。設楽さんのところはごはんちゃんと食べました?
設楽
うちもあんまり食べないんですよね。
大井
今もですか?
設楽
う~ん。小食なんですよね。小さいし、痩せてるから。飯に対しての探求心が欠けてるっていうか。「これ美味いから食ってみ」って言っても、食おうともしないで「嫌い」とか。寿司屋行っても玉子とかのり巻きしか食わないし。この前焼き肉食いに行ったら、焼き肉のタレで白ごはん食ってた(笑)。お菓子は好きだけどね。
大井
そうなんですよね。お菓子ばっかり食うから、飯を食わないんですよね。聞く人に言わせれば、二十歳になってそんなにお菓子ばっかり食ってる奴もいないから大丈夫だよ、とは言われるんですけど。
設楽
そうそう。小学校とか行って最終的に字が書けない人も見たことないから。
大井
うちの子は早生まれだから、ちょっとずつ遅れてるんだ、って。
設楽
その差、けっこうデカいですよね。幼稚園のときの1年って全然違いますよね。
大井
大きさも違いますからね。
設楽
そこではじめて、人間社会の縮図みたいなものが一回出来あがると思うんですけど。
大井
控え目な人間になりますよね、絶対。
設楽
その差がいつの間にやら、縮まってきちゃうんでしょうけどね。うちの子はね、4月生まれだけど、勉強とかはそんなに得意じゃないんですよ。それでもまあ、最近は字が書けたりとか、計算とかもちょこっとなら出来るし。
大井
それは「こどもチャレンジ」とかやってるんですか?
設楽
そうそう。でも、俺は娘と同じ歳の頃に字とか書けてたのかなって。出来る子は桁違いで出来ると思うけど。

奥さんってすごいと思う!

大井
うちの娘は2歳だから保育園なんですけど、3歳になったら幼稚園に入れるか、保育園にもう1年行ってから入れるか?とか色々あるじゃないですか。そういうのは奥さんが決めるんですか?
設楽
一応どうしようかっていう相談はあるけど、基本的には奥さんですね。この前、同じくらいの子どもがいるディレクターさんとかと飯行ったときに言われたのが、こういう仕事してるから私立に入れたほうがいいですよって。俺はまったく考えてなかったけど、家に帰ってから奥さんにこういうこと言われたけど、どうする?って言ったら、「そういうのもあるけど、小学校は別にいいんじゃない?」って。それにお受験を今からするっていうのは準備段階で無理だし、普通の公立でも良いところと悪いところがあるらしくって、お受験で失敗した人が来る良いところに入れたいなと。勉強は今後心配だけど、常に親はいろいろ心配っすよね。
大井
そうですよね。でももっと心配な人って幼稚園の頃から私立に入れるじゃないですか。
設楽
うちは私立じゃなくて、近所の幼稚園に行かせてる。
大井
それは奥さんが見つけてきて?
設楽
そうそう。やっぱり地域のママ友が出来るらしくて。
大井
それであそこの幼稚園は良いらしいよって?
設楽
だから、奥さんってすごいなと思う。子どもができたことによって、俺なんかより子ども中心の生活になって、地域でそういう知り合いを作ったりとか、子どものお父さんお母さんたちと旅行に一緒に行ったりとか。
大井
その付き合いはすごいですね。
設楽
俺が行けないから、そういうのに連れて行ってもらってるんだ、って言うんですけど。
大井
設楽さんからしたらすごい楽ですよね。
設楽
すごい有難いですけどね。子どもができてからなのか、前からなのか、けっこう色々呼んでもらう機会が増えてるみたいですよ。俺が家に帰るときには寝てて、寝てる間にもう出掛けちゃうから。
大井
じゃあ、ほとんど会わない?
設楽
そういう日も多くて。
大井
そうなりますよね。
設楽
俺も行くって言っておいて、行けなくなったりするから、そうやって出掛けてくれてる分にはすごく有難いなと思って。だから、俺はホント、子育てやってないと思う。おしめとかも何回かしかやったことがないし。
大井
奥さんに何も言われなかったですか?
設楽
「なにもやらないね」とは言われますけど、たぶん内心はすげー思ってると思う。でも、子どもの前では言わないようにしてるんだと思う。だから、子どもは俺のことを好きだっていうんだろうなって。
大井
よくできてますねえ。
設楽
あと、俺と遊ぶときはすげーオモチャとか買ってあげたりする(笑)。
大井
ずるい(笑)。
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